お手軽計器盤

細かくモールドされた計器盤を塗り分けるのは、私にとって飛行機プラモ製作で一番好きな作業の一つです(モールドがなくてデカール表現だったりすると、楽しみを奪われた気分・・・)。ジャンクパーツ箱でみつけたハセガワ1/48ヘルキャットの計器盤を例にとって、普段のやり方を紹介させていただきます。まず、ベースカラーをエアブラシ。通常はインテリアグリーンを先に塗るのですが、今回はたまたま黒が先になりました。
次に、水性アクリル(Polly S)のジンクログリーンを筆塗りしました。今回は、米軍機内色セットに含まれているものを使いました。Polly Sは乾燥も速いし発色もよいのでお勧めです。普段はベースのインテリアグリーンの上に、Polly Sのスケールブラックを筆塗りしています。
ここからがお楽しみ。適当に尖らせた白鉛筆を用意し、ドライブラシの要領で各計器の目盛り等の細かいモールドを浮き立たせていきます。このとき、鉛筆の先が太すぎると当然細かいモールドを塗れませんが、逆に細すぎても、モールドとモールドの隙間に鉛筆の先が入り込んで下地に色を着けてしまいます。なお、後で述べるように計器の外側などの不要な箇所に白鉛筆が付着しても気にする必要はありません。
次に、細筆で各計器にFutureフロアワックスを流し込みガラスの表現をします。Futureでなくても、水性のクリアならなんでもいいと思います。
Futureが乾燥後、綿棒や指で軽くこすってやり、余分な場所についた白鉛筆を除去します。Futureがガラスの表現をするとともに、白鉛筆を定着させる役割をしています。アクセントの赤をところどころに入れて完成。お好みでドライブラシを追加してもよいでしょう。この他、計器全体をラッカー/水性の白→エナメル系の黒と塗り重ね、エナメルシンナーでこすってモールドを浮き出させる方法もあるようです。
ついでに、Eduardの塗装済みのP-51D用計器盤も作ってみました。(作るといっても、貼りあわせるだけですが。)計器の目盛りのみが描かれたバックプレート、丸い穴がたくさん開いた中間プレート、さらに一番上になる外枠の3枚のパーツを貼りあわせる仕組みです。従来型の透明フィルムに計器を印刷したものも選べるようになっていますが、今回は使いませんでした。
まず、バックプレート全体にFutureを塗り、中間プレートを重ねます。Futureを接着剤として使っていますが、穴からのぞく部分はそのままガラス表現となります。
さらに外枠を重ねて完成。細かい塗りわけは、手作業ではちょっとまねができません。
番外編。1/24のP-47Dのペーパークラフトをカラー縮小コピーしたもの。当然立体感はありませんが、小スケールならそこそこ使えるのでは?